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2009年10月20日

カリスマ車内販売員 その2・・・

小雨の朝ですが、昨日より氣持ち暖かいようであります。


昨日の続き・・・

パートタイマーで時給。

それも身分保障もない2ヶ月間ごとの雇用契約の更新。

1992年開業の山形新幹線当初からオープニングスタッフとして活躍する斎藤泉さん。

次はその斎藤さんの講演をお聞きしながら書きつづったメモからです。


総座席数400席、片道3.5時間での社内での一瞬の出会いがある。

偶然は無い。

いかに、3.5時間を心地よく過ごしてもらうか。

心地よく過ごしていただくために今しなければならないことを朝から晩まで考えている。

顧客満足と顧客感動が売上げ増に影響するという信念で。

今日のお客様のニーズに答える。

今日のお客様は昨日のお客様ではない。

お客様のニーズに応えるためには一歩先を読む。

1.まず、第一に「具体的に想像」すること。

朝起きて玄関を一歩出たときにその感覚に意識を向ける。

暑い、寒い・・・。

歩いているときの通行人の様子、上着を手に持っている・・・。

これらを感じながら今日の品揃えをする。

ワゴンはお店。

今日のお客様を想像してワゴンにつむ商品を選ぶ。

1時間以上時間をかけて自分の店作りをする。

車内で商品を買ってくれたお客様からお代を頂戴する際に触れたお客様の手が冷たかった。

「今日は本当に寒いですね」と声をかけながらお客様の気持ちを受けてとって「ありがとう」という気持ちと一緒におつりを渡す。

2.実際にお客様を確認する。

車内販売のスタートのまず1週目は、じろじろじろじろとお客様をみる。

何の用事で乗っているのか。

連れがいる場合はどんな関係なのか、どっちにちからがあるのか。

ワゴンを押しながら、お客様が「すみません・・・」と声をかけられる前に商品を買いたいと思っているお客様に気付く。

そのためには、1回でも多くお客様の前に立つ。

先ほど、弁当を食べていたから、食べ終わった頃には飲み物をほしがるはず・・・と。

3.5時間の間に、6〜7周するのでその倍12〜14回の親近感を持ち、的を得た声がけができる。

少しでも多くお客様の前に立つために、釣り銭を渡す時間を減らす(テレビの映像で紹介されている場面では、ポケットの中に手を突っ込んで1.2秒でお釣りの小銭を取り出しそれを目で確認することなくお客様手渡すという早業はお見事)、商品の補給時間を減らす。

コーヒーを買ってくれたおじいさんからお代をいただいた際、手が小刻みに震えていることにきづいた。

この様子だと、砂糖とミルクを入れるためにフタをとる時にコーヒーをこぼしてしまうことが想定される。

マニュアルでは砂糖やミルクを入れてやることはしてはいけないことだが、おじいちゃんに入れてもよろしいですかと尋ねたら、お願いしたいとの返事。

じゃ、「ミルクは2つ砂糖は3つお願い」と言われた。

もし、入れてもいいですかと、聞かなかったら遠慮してミルクは1個砂糖も1個のままほろにがいコーヒーを我慢して飲んでいたのに違いない。


佐藤さん、曰く。

パートも正社員も関係ない。

よりよいサービスをすることがお客様に対応するすべてだと。

2歳の子供を持つお母さん。

仕事は嫌い、だとか。

しかし、お客様と出会ったその出会いを楽しまないのはもったいない、と考えいろいろな工夫を常に真剣に考えているとのこと・・・・。


素晴らしいのひと言。

車内販売という販売手法や場所こそことなりますが、人に何かを提供するという点では、あらゆる仕事に共通することであります。

いろいろな気づきを頂いた次第であります。


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