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2008年08月09日

個人事業の事業承継

本日、とある商工団体の職員の方からの次のような税務相談がありました。

個人事業主の方で、その専従者である長男にそろそろ事業承継を行いたいと考えているがそのやり方とタイミングについての相談でありました。

実質的な経営者が、父から長男に変わっているのであれば事業承継を行い、その長男の所得として今後申告することが大前提となると説明した上で、その際の父から長男へ譲渡すべき事業資産の選別、また譲渡せずに使用貸借とすべき資産の説明及び、その手続き等々について説明させていただいたところであります。

その際、当事務所では、事業承継前と承継後の家族全体の税負担等の増減のシミュレーションも行うことができますよという旨を伝えたところであります。

特に消費税については注意が必要である旨、付け加えさせていただいた次第。

消費税の課税事業者である事業主(親)が死亡し、その後子供が相続による事業承継を行った場合と、生前に事業承継を行った場合とでは、消費税の扱いが異なることになります。

前者は、子供に消費税の納税義務が引き継がれますが、後者は納税義務は引き継がれないことになるからであります。

要は、生前に事業を引き継いだ方が、引き継いでから2年間は、本来収めるべき消費税があっても税務署に納めなくてもいいということになります。

今回の事例では、現事業主は1年間80万円ほどの消費税を納められているということですので、この事業を生前に事業承継した場合では、当初2年間消費税(2年間で160万円ほど)を払わなくてもいいことになりますので、だいぶ有利になる計算となる旨伝えたところであります。


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