「勘定あって銭足らず」という言葉があります。
帳簿上は利益が出ているのに、お金が足らなくなるという意味です。
つまり、「黒字でも倒産」してしまう事があり得るわけであります。
たとえば、現金100万円の元手で、商売を始めたとします。
その100万円の現金で商品を仕入れ、その商品の全てを150万円で販売した場合、粗利益は50万円。
この売上がすべて現金で売上であれば、手元に元手の100万円と利益の50万円、あわせて150万円の現金があることになります。
しかし、150万円の売上が掛取引で、1ヵ月後に入金になるのならば、どうでしょうか。
販売した時点で50万円の利益は確定しているのですが、1ヶ月後にならなければ、元手の100万円と利益の50万円は手元に入ってこない状態です。
現金回収するまでは、貸借対照表で表すと、現金0円、売掛金という財産150万円、資本金100万円、利益50万円。
損益計算書では、売上150万円、売上原価100万円、粗利益50万円。
損益計算書だけ見れば、50万円も利益が出ているので黒字経営で、何の問題もありません。
しかし、貸借対照表をみると、売掛金があるものの現金はゼロ。
経費も支払うことができないばかりか、次の商品も仕入れることはできない状態となっています。
ましてや、過去の設備投資や運転資金のために金融機関から融資を受けている場合には、完全に資金ショートです。
簡単な事例で紹介しましたが、黒字経営であっても、資金収支のバランスが崩れると、黒字倒産にもなりかねないということであります。
先月末に、九十九電機が民事再生の申し立てをして事実上倒産してしまいましたが、売上も順調に伸びていて黒字経営だったとのこと。
バブル期の不動産取得や業務拡大に伴う借入金の増大が一因で、買掛金および手形の決済資金が不足。しかし、追加融資を受けることができなかったため。
黒字経営にもかかわらず、金融機関からの協力が得られず(貸し渋り!?)倒産したようであります。
今回の米国発の金融不安により、日本国内の金融機関の融資が厳しくなることによって今後中小企業の倒産が増加することが危惧されているところです。
キャッシュフロー経営を今一度徹底したいものです。
今日11月9日は、119番の日だそうです。
1987年、自治省消防庁が消防発足40年を記念して、一般の人に防火・防災の意識を高めてもらうことを目的に制定。日付は、火災通報の電話番号「119番」にちなんだものだとか。
常に防災には心がけたいものですね。
企業経営がキャッシュフローを含め順調の場合でも、災害が起こると収入が途絶えるだけでなく対策に費用がかかります。
また、仕事が出来る状況でも資金が回らなくて倒産ということもあり得ることを意識して経営したいものですね。
話は変わります。
本日は、日本を美しくする会燕三条掃除に学ぶ会を、三条市立第二中学校にて開催。
校長先生はじめ生徒さんが100名以上も参加いただき、総勢なんと220名での実施でありました。
事務局をやらせていただいておりますが、嬉しい悲鳴でありました。
今回も、いろいろ気づきを得ることができた次第。
感謝・感謝・・・
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