業績管理には、通常の損益計算書を変動損益計算書に組み替える必要があります。
この変動損益計算書の構造は次の通りです。
①売上高 1000円
②変動費 600円
③限界利益 400円(①−②)
④固定費 300円
⑤経常利益 100円(③−④)
そのため、⑤の経常利益を増やすには、一般的に次の3つの方法が考えられます。
A.①売上を増やす。
B.②の変動費を減らす。
C.④の固定費を減らす。
昨日訪問させていただいたお客様企業(10人前後の製造業)で、まもなく到来する今期の決算予測の説明をさせていただいたところですが、なんと、上記のA・B・Cの3つを実現し、大幅増益であります。
①の売上は前年対比8%増。
②の変動費は売上が増えているため当然増加しているもの売上の伸び率以下。
④の固定費もメリハリをつけて戦略的に支出したため、昨年よりも微減。
まさに、理想的な業績アップの構図でありました。
全ては、社長様の具体的な経営計画の策定とその実行力のたまものであります。
当然、将来に向けた、企業の永続発展のための戦略的な支出=節税(税負担を減らしながら企業の内部留保を高める方法)も行った結果での業績であります。
目的は、⑤の経常利益をいかに増やすかということですので、仮に④の固定費を増やしても、その増額以上の③の限界利益が増えれば⑤の経常利益が増えるのでOKということになります。
一般的に言われる、固定費を一律○○%カットというのは好ましい考え方ではないというのは言うまでもないところであります。
こちらの企業はキャッシュフローも順調であります。
そんな中、先日地元の地銀支店長が来社されたとか。
要件は、お願いだからお金を借りてくれませんかという話(なにか資金使途の提案があれば別なのですが、それらはなかったようであります)。
返事を留保していたら、また来ますと行って帰られたとか。
『当面の資金計画も順調に推移し、問題がないのであれば、不要な借り入れはおことわりすべきです』と一言。
その方の営業成績を上げたいという気持ちもわからないわけではないですが、金融機関の姿勢も問われるところであります。
何が必要で何が必要でないのか、何が大事で何が大事でないのかを見極める経営が問われている昨今であります。
今日の甲子園。
日本文理高校が検討し、僅差(1点差)で勝つような予感がしてなりません!
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