昨日、ある金融機関の支店長が当事務所に来所。
本題が終わって、現在の金融機関の融資姿勢などについての話に。
気がついたらいつのまにか、真剣な意見のやりとりに・・・。
企業経営を行うためには、運転資金や設備資金が必要。
自己資金で全てがまかなえることにこしたことはありませんが、金融機関から融資を受けることも時には必要な場合もあるというもの(融資を受ける企業がなければ銀行の存在価値がないわけであります)。
金融機関から借り入れを行った場合は、当然約定通りに利息の支払いと元本の返済しなければなりません。
貸した金は返してもらうというのが当たり前ですので、金融機関は返済の見込みがない相手には融資はするわけにはいかないのは当然の話です。
そこで、問題なのが融資についての審査。借りる側の状況によって融資の可否・融資金額・金利が決定されるわけですが・・・。
次は、その会話のやりとり。
私・・・「創業間もない企業は、融資条件が厳しく、仮に運良く融資がされたとしてもその金利も高いということですが、形式的に創業間もないからこそ数字や実績に表れない事項(定性分析)をも加味して審査することが中小企業の発展に金融機関が寄与できるというものと思うのですが・・・」
支店長・・・「しかし、創業間もないわけですからね・・・」
私・・・「融資基準はよくわかりました。ただ、仮に創業間もない企業でも、その事業のコンセプトや社長の人となりや普段の行い、他の人の評価等を総合的に加味し、返済が事故なく行われるということが高い確率で見込まれる場合もあるわけでしょうから、そんな場合は、ぜひ、配慮をしてもらわなければ地域金融機関の使命は果たせないと思うのですが・・・」
支店長・・・「山口さんはそう言いますが・・・」
私・・・「融資担当者の方が、その企業は○○なので、融資ができる・できない、金利が高い・低いで終わるのではなくて、現状の審査では△△ですが、ここがこう改善したあかつきには、融資条件もこのような形で実行できますよという言い方をしていただかないと、企業は納得いかないだけでなく成長もできないと思うのですが・・・」
まさに支店長および融資担当者の力量が問われる問題であります。
形式だけで判定するのであれば、わざわざ各支店に融資担当者を置く必要がないというもの。
本店が画一的に審査すればいいのですから。
数字に表れない企業の力を見抜く事こそが最も大事なことではないでしょうか。
事実は事実としてとらえなければなりませんが、誰しもが現状よりも良くなりたいということは共通の思いです。
現状は○○ですが、ここがこうなれば融資も可能になり利息もこういう条件でご支援できますよ、という声掛けがあるとないとでは、経営者のやる気も180度ことなるのではないでしょうか。
ぜひ、何事もプラス発想やプラス言葉で人とのかかわりをもちたいと痛感した次第であります。
熱く語らせていただいた一時でありました。

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