一昨日、松下資料館を訪問する機会に恵まれました。

明治・大正・昭和・平成の4代を生き、70年以上にわたって事業経営に全身全霊を打ち込まれ、松下電器(現パナソニック)を築きあげた松下幸之助氏。

その松下幸之助氏の資料館です。

一度は行ってみたいと、思っていた場所です。

松下幸之助氏の歩んだ道、経営道・商人道、経営者リーダーの条件・人材育成の考え方、人生の行き方・考え方、働くということ・・・が、この資料館の中に。

松下幸之助氏著・『人を活かす経営』に次のように書かれています。

・・・私がこれまで自分自身への説得をいろいろしてきた中で、今でも大切ではないかと思うことの一つは、『自分は運が強い』と自分に言い聞かせることである。本当は強いか弱いかわからない。しかし、それを強いと考える。自分自身を説得して、強いと信じさせるのである。そういうことが、私は非常に大事ではないかと思う。私自身、そう信じてきたのである・・・

松下幸之助氏の人生は、地主の家に生まれたようですが、4歳の頃に極貧の生活に陥り、小学校も中退。

兄弟姉妹、父母も早くに亡くしたとのこと。

セメント会社で働いていたとき、船から落ちてあわや溺れ死にそうになったり、自転車に乗っていたとき車に衝突して線路上に倒れ、電車にひかれそうになったことも。

さらに20歳の頃、結核の初期の肺尖カタルにかかり、血吐。

当時としてはまず助からないという病で、療養に専念すべきところ、働かなければ食べていけないという状態で、働いては休み、休んでは働くという苦しい暮らしで、とても運が強いなどと思えないほど。

ところが松下幸之助氏は、そうした自分の運命に対して次のように考えたそうです。

・・・「(自分は運が強いと)信じることができれば、心の中に非常に強い支えができてくる。仕事の上でも何でも、何か困難な問題に直面しても、自分は運が強いのだから、これは何とか乗り切れるだろう、さらによい状態を生み出すことができるだろうというような信念というか、自信というか、強い考え方が生まれてきたのである。そして、そうしたものがあったおかげで、さまざまな困難にも心乱すことなく、勇気がくじけることもなく、何とか今日まで歩んでこられたわけである」・・・(『人を活かす経営』より)

運が強いと自分を説得し、ついにはそう信じることができるようになったおかげで、力強く物事に取り組むことができたそうです。

簡単にあきらめたりくじけたりしなくなり、ついには成功を招くことに。

運が強いと信じることのようです。

『私は運がいい!!』ですね。

そうそう、『素直な心』の大切さを痛感しました。

「素直な心とは、寛容にして私心なき心、広く人の教えを受ける心、分を楽しむ心であります。また、静にして動、動にして静の働きのある心、真理に通ずる心であります」と、松下幸之助氏は定義しています。

お互い人間が最も好ましい生き方を実現していくには、それにふさわしい考え方や行動をすることが大切で、その根底になくてはならないものが「素直な心」であるということのようです。

素直な心のを考える自己診断チェックシートをいただきました。

下記の10項目からなっています。

1.私心にとらわれない

2.耳を傾ける

3.寛容

4.実相が見える

5.道理を知る

6.すべてに学ぶ心

7.融通無碍

8.平常心

9.価値を知る

10.広い愛の心

早速、セルフチェックしたいと思います。

250満点中、何点になるか・・・

松下記念館に訪問できて、本当に、『私は運がいい!!』ですね。

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