産業革命でロンドンを中心としたヨーロッパ諸国が急速に発展する前まで、
江戸は人口100万人規模の世界最大都市であったと推定されています。
現代よりも居住空間の少ない、非常に高い人口密度での生活環境で、
さまざまな作法が発達していきました。
その一部をご紹介したいと思います。
 ○七三歩きのしぐさ
  道路を通るときは、道の左側の三分を通った。
  道の真ん中は公道で、火事の火消しや病人の搬送などの緊急用に空けておいた。
 ○傘かしげ
  雨の日に狭い路地などをすれ違うときは、お互いに反対側に傘を傾け、
  相手に滴がかからないようにした。
 ○喫煙しぐさ
  ある統計によると江戸時代の喫煙率は9割を超えていたそうです。
  しかしそこには、
   1.歩きながら吸わない
   2.灰皿がない場所では吸わない
   3.相手が吸わない場合は吸わない
  という暗黙のルールがあり、共有空間の快適さを守っていた。
 ○こぶし腰うかせ
  江戸期は渡し船などの公共交通機関に乗る際は、少しでも多くの人が座れるように、
  こぶしで腰を浮かせ、わずかな空間を譲り合った。
いずれも現代に通ずる良き文化だなと思います。
江戸からの気づきに感謝。
勝見

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