粉雪が舞降るこの冬一番くらいの寒い朝です。
新年も今日からが本格スタートのところの会社も多いのではないでしょうか。
今中小企業に求められているものは、できるかどうかは別にしても自社をどうしたいのか、3年後、5年後、といった先にどうありたいのかという具体的なビジョンを持ち、さらにそのビジョンに向かって突き進むことなのではないでしょうか。
最近読んだ、京セラの稲盛和夫さんの“生き方”という書籍の中で、松下幸之助さんの有名な「ダム式経営」の話を紹介しています。
・・・ダムを持たない川というのは大雨がくれば大水が出て洪水を起こす一方、日照りが続けばかれて水不足を生じてしまう。だから、ダムをつくって水をため、天候や環境に左右されることなく水量を常に一定にコントロールする。それと同じように、経営も景気のいい時期こそ悪いときに備え蓄えておく、そういう余裕のある経営をすべきだという話をされたのです。それを聞いて、何百人という中小の経営者が詰めかけた会場に不満の声がさざ波のように広がっていくのが、後方の席にいた私にはよくわかりました。「何を言っているのか。その余裕がないからこそ、みんな毎日汗水たらして悪戦苦闘しているのではないか。余裕があったら、だれもこんな苦労はしない。我々が聞きたいのは、どうしたらそのダムがつくれるかということであって、ダムの大切さについていまさらあらためて念を押されても、どうにもならない」そんなつぶやきやささやきが、あちこちでかわされていたのです。・・・これに対し、松下さんは、その穏和な顔に苦笑を浮かべて、しばらくだまっておられました 。それからぽつりと「そんな方法は私も知りませんのや。知りませんけども、ダムをつくろうと思わんとあきまへんなあ」とつぶやかれたのです・・・
・・・この松下さんのつぶやきには私に、「まず思うこと」の大切さを伝えていたのです。ダムをつくる方法は人それぞれだから、こうしろと一律に教えられるものではない。しかし、まずダムをつくりたいと思わなくてはならない。その思いがすべてなのだ。松下さんはそういいたかったに違いありません・・・(40.41.42ページ)
まず、何をどうしたいのかと「思う」ことがすべての始まりということですね。
当然願望を成就につなげるためには、並に思ったのではダメで、強く一筋に思い続けることで、その思いが成功するかしないかは、その願望の大きさ、高さ、熱さのさからきているとも述べています。
当事務所では、一昨年より、お客様企業に対して「中小企業新事業活動促進法に基づく経営革新計画の作成」を積極的に支援させていただいております。理想的にはすべてのお客様に対してこの経営革新計画作成の支援をしたいと考えており、現在すでに9社の計画について支援させていただき新潟県より認定を受けております(着手中が6社)。
ぜひ、5年後のあるべき姿を具体的に描いて、それに向かって全社一丸となって邁進しませんか。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kakushin/manyual_kakusin/18fy/index.htm
「自社の現状や課題を見極めたい!」「自社の業績をアップさせたい!」「自社の経営の向上を図りたい!」というのが経営者の共通の思いではないでしょうか。そのためにはこの経営革新計画はタイムリーな国の施策です。利用しない手はありません。ぜひトライしましょう!!
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