本日、年商数千万円の個人事業主の方が法人成りを検討しているので相談に乗って欲しいと言うことでご夫婦で来所。
2時間ほど面談させていただいたところです。
まず、①法人成りをしようと思った理由やその経緯、②現在の個人事業の業績や資産負債の内容、③将来のビジョン等をヒアリングさせていただいた上で、次のような事項について話させていただいたところです。
とかく、節税という一点のみだけが主眼で法人にしたいと言われる方がありますが、何のために法人にするのかを明確にして設立することが大事。
「個人事業を法人化すれば節税できるのか?」といわれれば、法人成りすれば節税が可能。
しかし、税金だけに着目せずに、法人化する目的や他の要素も勘案して、法人成りを検討すべきもの。
事業者にとって、節税は重大な関心事の一つであるが、節税だけを捉えて法人化して後で後悔するヶいすも散見される。
何事も「何のため」にという目的が大事。
ということで、法人化するすることに対するメリット・デメリットを具体的に説明させていただき、考えを明確にしていただいたところであります。
法人化することで、コスト増(デメリット)は次の通り。
・社会保険料の負担(法人は強制加入のため)
・会社が赤字でも納税義務あり(最低7万円の住民税)
・税務申告は税の専門家に依頼のため相応の費用が発生(申告には税の専門知識が必要)
等
当然多くのメリットもあります。
・対外的信頼度が増す
・優秀な人材が確保しやすくなる
・個人財産債務と分離されるため会社の経理が明確となる
・銀行融資が受けやすくなる
・家族は専従者でなくパートでも業務に見合った給与を支払える
・会社をより発展させることが可能となる等
いずれにしても、ご自身の事業を今後どのようにしたいのか(規模や利益、取り扱い商品)を今一度考え、そのためには法人化するべきなのか、またする場合日の時期はいつが最適なのか等々を十分検討していただく旨の話をさせていただいた次第。
その上で、法人化することを選択されるのであれば、資本金はいくら用意できるのか、また、いくら用意するのが適切なのか、だけが株主となりそれぞれいくら出資するのか、役員は何人で誰と誰がなるのか、その報酬はいくらを予定しているのか、決算日はいつが適切なのか等々の運営上の決めごとを十分検討した上で設立する旨も説明。
設立後は、経理体系の確立も当然見直しをしなければならないのは言うまでもないことですよと、付け加えさせていただいたところであります。
法人化しようという考えは、前向きな姿勢で高く評価されることでありますで、ぜひ、十分検討の上、設立してもらいたいものです。
当事務所では、設立前の相談から、設立登記、その後の運営まで親身になって対応させていただいております。
よく、司法書士の方から法人設立登記していただき、その後の相談に来られる方がおられますが、設立後の運営のことも考えて法人の設立を行うことをお薦めいたします。
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