ここ最近、会社の合併や譲り受けという相談が続いています。ほんの数日前には会社の分割相談などもあり、まさM&Aであります。
M&Aは大企業だけの話と思っていたのですが、考えてみると、事業を創業された多くの中小企業の経営者の方々が世代交代期をむかえているという現状がそうさせているように感じられます。
そのため、後継者(次期経営者)に経営を譲りたいと考えている経営者が増えているようなのですが、後継者としたい人がいない場合も多く、後継者不在が事業存続にとって重要な問題になってるのが現実のようです。
中小企業庁のアンケート調査では、およそ50%の企業で後継者がいないという結果が出ているそうです。
この原因には、昨今の厳しい経営環境の中、事業を継ぐには高い資質が要求されるようになっていることなどが考えられます。
結果的に事業を継いでくれる方がいなければ、経営者はいくつになっても事業と経営責任からはなれることができないというものです。
当事務所の最近の相談事例です。
①合併・・・2.3年ほど前にお客様企業の子会社を経営合理化のために吸収合併したいという相談で、税制適格合併に該当し無事終了。
②事業引継・・・今年早々、お客様企業に対して、同業他社より事業を辞めたいので引き継いでもらいたいという話が舞い込んだとのこと。その辞めたいという会社は財務内容も良好で一つのチャンスという形で結果的に業務拡大に繋がる形になるため受け入れ。金銭にての事業用資産・負債の買い入れという形となりました。
③分割・・・まさに先週の話であります。当事務所のお客様ではないのですが、とある公的機関からの相談以来。経営者にお会いしてお聞きすると、異なる場所に事業所が複数あり、その事業所ごとに業績管理を実施。それぞれの経営責任等を明確にするためにも会社をそれぞれの事業所ごとに分割したいという内容でありました。その分割の際の留意点とメリット・デメリットを説明させていただいたところです。
今朝の日経産業新聞に、「社長100人アンケート」の結果が掲載されています。
そこには、大企業の社長に対するアンケート結果でありましたが、そのアンケートの中に「M&A」に関する質問もいくつか含まれていました。
その一部を紹介すると・・・
M&Aの増加は日本経済や貴社の所属する業界にどのような影響を及ぼすかという問いに対して、「国際競争力が増す」と答えてた社長は50%ほど、また、貴社のM&Aに対する考え方はという問いに対して「良い条件があれば前向きに検討」が74%という結果でありました。
企業は永続発展すべきもの。このお盆の夏期休暇中に自社の存続意義等を再確認したうえで、具体的長期ビジョンを見つめ直してみてはいかがでしょうか。
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